文春 考えるヒット 近田春夫 

(電車の液晶モニターで「妖」のプロモ(無音)を見て) 

「好奇心からついつい堂本光一の新曲を取り寄せてしまったら、これがイントロからグッとひきつけられるような仕上がりで、思わずボリュームをあげてスピーカーの 
前で座りなおしてしまった 。 

考えていたのはもっとベタな、いかにもジャニーズっぽいものだった。とにかく電車の中でこの音は想像していなかったと思う。 

いや、王道は王道に違いない。だがそれ以上に感じる“新鮮さ”が 
この曲にはあったということである。 

まずはスタイルだろう。何と!80年代も終わりのバブル期に 
一大ブームとなった、ボビー・ブラウンでお馴染み“ニュー・ジャック・スイング”を基調としながら、今となっては使えない古臭い要素だけ見事ふるいにかけ、 
うまいこと”似て非なるもの”に昇華させている。 

これだけ時代性を帯びたリズムを違和感なく現代の音として復活させるのは極めて難しいことだ。今までもいくたびかそうしたチャレンジは耳にしたけれど、今回が-Jポップにおいては-おそらく初めての成功例ではないだろうか?」 

「驚きは作曲クレジットでる。この曲、どこか歌謡曲の匂いがして日本語ならではの官能的な心地よさを自然に楽しめる一方で、ビートがちゃんとダンス心をくすぐるという部分もしっかりとある。 
そうした二面をさらりと満たした書き手は一体誰なのか?と思っていたら、ご本人堂本光一そのだった。 

マジこの作曲は余技の域を超えている」 

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