轉載自演劇キック
ミュージカル『Endless SHOCK』の制作発表が10月26日都内にて行われ、堂本光一、内博貴、神田沙也加、植草克秀が出席した。
『Millennium SHOCK』として2000年に初演された同作はリニューアルを重ね、昨年までの公演数は751回に登る。フライング、階段落ちなどのパフォーマンスのレベルの高さに加え、ショーアップしたステージは、帝劇の人気演目として最近は毎年2カ月以上のロングラン公演が定番となっていた。
今回は帝劇でしか叶わなかった舞台機構の問題をクリア、初の地方公演となる博多座で1月7日にスタート、2月から4月まで帝劇公演と、全4ヶ月、139公演と新たな記録を打ち出している。
【挨拶】
堂本 本日はお忙しい中お越しいただき、ありがとうございます。僕からすごくたくさんお伝えしたいことがあります。今年、『SHOCK』は3月11日の震災で一幕を終えたきり、そのまま全公演中止となりました。これは出演者も一幕で止まったままということなんです。このような中で、博多座からまた『SHOCK』を始められることをとても嬉しく思います。博多座は森光子さんも愛された素晴らしい劇場だと聞いております。『SHOCK』という作品をどう見せることが出来るか、とても楽しみです。
そして作品に関してですが、ジャニー(喜多川)さんから常々「長い」と言われてまして。「Youいったいどこまでやりすぎる気なの?」と(笑)。僕はジャニーさんにそう言われるのはいいことだと、「ジャニーさんに勝ったぞ!」と思ってたんですね。でも確かにちょっと長いと思うところもあったので、演出や内容を改めてもう一度考えることにしました。まだふわっとしたもので僕の頭の中にある程度ですが、ただ短くするのではなく、新しい形を取り入れたいと考えてます。そのために二幕のあるシーンをマイケル・ジャクソンの振付を担当したこともあるトラヴィス・ペインさんにお願いしました。来月ロスに行って振付と稽古をしていただく予定です。
自分にとっても4ヶ月公演は初めてで新しいチャレンジになります。スタッフの皆さん、先輩の植草さん、後輩の内は…どうでもいいですけど(笑)、神田さんなど支え合って公演が出来ることを楽しみにしてます。ぜひ期待してほしいと思います。ありがとうございます。
内 皆さんお忙しい中ありがとうございます。僕は、2010年7月から『SHOCK』に参加させていただいてますが、初めて参加した時「何てすごい舞台なんだ、こんなにすごい舞台があったんだ!」と思いまして。光一くん、植草さんに支えていただきながら、自分の中で得られるものを見つけたいと思います。『SHOCK』という歴史ある舞台で、前回よりレベルアップしたところをお見せ出来るようにしますのでご支援の程よろしくお願いします!
神田 今回参加させていただきます、リカ役の神田沙也加です。『SHOCK』は10年以上も愛されているすごい作品で、参加出来ることをとても嬉しく思います。以前、別の作品の稽古終わりで『SHOCK』を見終えたお客様と一緒になったことがあったのですが、表情がとてもキラキラしていたのを思い出しました。ミュージカルなどショーに携わる身として、博多座は憧れの劇場です。
参加が決まってから光一さんの『SHOCK』のドキュメントを拝見したのですが、ストイックでプロフェッショナルな姿勢を知り、改めてこの場にいさせていただき光栄です。『SHOCK』の一員として、ヒロイン役として責任を持って演じることはもちろんですが、教えていただくことで自分でも何か得られたらと思います。一生懸命やらせていただきますので、よろしくお願いします。
植草 後輩の舞台に出られることは自分にとっても幸せなことです。長い間やっていると、自分の中でも勉強になりますね。光一を見てるとこれでもかこれでもかという感じで自分を追い込んでいて、いい加減にしたら(笑)と思うくらいすごいです。内は…はっきり言ってどうでもいいですね(笑)。
内 ちょっと二人して僕のこと、どうでもいいって言わないでください(笑)!
植草 正直始めは不安でしたが、内も頑張っていて今は大丈夫です。僕も頑張りますのでよろしくお願いします。
【質疑応答】
ーー4ヶ月というロング公演になりますが、心境は?
堂本 とてつもないなと思いましたね、正直なところ。3月11日に震災があった時、エンターテイメントで何が出来るのか、どういったことがいいのか考えさせられたんです。公演を中止したことが良かったのか続けるべきだったのか、何が正解だったか未だにわからない。こういう状況の中で4ヶ月やらせていただくことに何か大きなものを感じたんです。年の始めにエンターテイメントはどうあるべきか、ステージにどう立つべきか考えながらやりたいと思います。
ーー体力的には大丈夫ですか?
堂本 体力は全く心配してないです。それより、もう一度いろんなことを考えた上でステージに立つことが大事だと思ってます。
ーー植草さんはいかがですか?
植草 光一についていくしかないですね(笑)。ウチの錦織(一清)も博多座が好きで「代わりに出してくれないか」と言ってまして、俺はどうしたらいいんだと(笑)。まぁ、やってみないとわからないので、いざとなったら光一に助けてもらえばいいかって(笑)。
堂本 いやいや(笑)。こんな風に今は笑いにされてますけど、なんだかんだやってくださるので。大先輩ですし、締めるところは締めてくださる。僕が言うのも何ですが、俯瞰から見る目を持ってらっしゃるので。それより内の体力の方が心配ですね。いきなりの4ヶ月公演ですから。トレーニングとかしてるとは聞いてますけど。
植草 さっき聞いたら、「余裕」って言ってたもんな(笑)。
内 余裕とは言ってないです(笑)。でも走り込みとか体力作りはしてますね。僕はやる気満々です!
ーー光一さんは博多座に行かれたことは?
堂本 森さんの舞台を観に行かせていただいたことがあります。懐の深い劇場だなと思いました。これまでの帝劇に観に来てもらうスタイルを変えるのに不可能な場所が多い中、実現出来るのが博多座でしたので、その魅力を体感したいですね。今から楽しみです。
ーー特に変更される点はありますか?
堂本 全てが全て帝劇のようにはいかないでしょうし、これから細かく計算していかなければならないですね。そういう部分は博多座スペシャルになってくるのかなと思います。帝劇もいろんなところに(改修の)穴を開けてしまったので(笑)、僕は用意していただいた場所で思いっきりやるだけですね。
ーー博多公演で楽しみにされていることは?
堂本 僕はステージに立つことが一番楽しみなので…、そうですね…、先ほどお酒がおいしい季節だと伺いました。ステージ以外に力を使うのは難しいかもしれませんが、時々ならと楽しみにしてます。
ーー今回トラヴィスさんにお願いされたのはなぜですか?
堂本 以前、『SHOCK』を観に来ていただいた時に「アドバイスはありませんか?」と伺ったら「何もないさ」と。でも実際やっていただいたら、自分の頭の中にあるものがもっと濃密になるのでは、すごいエネルギーになるのではと思ったんですね。「言葉はわからなくても、何を伝えたいかわかった」と仰っていただいたので。振付家として超一流の方ですので、『SHOCK』にエネルギーが生まれるだけでなく、自分にとっても勉強になるのではないかと楽しみにしてます。皆さんも、ここからどんな新たなものが生まれるか楽しみにしていてください。
ーー最後に博多座公演を心待ちにされている皆様にメッセージをお願いします。
堂本 今までは帝劇に観に来ていただくという形で観に来られなかった方も、これをきっかけに足を運んでいただけたらと思います。たくさんの方に『SHOCK』を観に来ていただいて、博多座という空間を共有出来ることを楽しみにしております。
質疑応答後に写真撮影が行われたが、ここで博多座から出演者へサプライズで明太子500人分、25kgが贈られた。思わぬプレゼントを抱えての撮影に堂本は「すごい、こんな大きいの見たことない! 一個デカッ! 重っ!」と驚きの表情を浮かべていた。撮影を終え、引き続き囲みインタビューが行われた。
【囲みインタビュー】
ーー大きな明太子でしたね。
堂本 こんなに大きいのあるんだってビックリしました。聞いたら特注らしくて、取り寄せて漬け込んでくれたそうです。とてつもないですよね(笑)。
ーー初の地方公演になりますが。
堂本 そうですね、今までも何度か検討していたのですが、どうしても難しかったんですね。ここへきて博多座という劇場で何とか出来るだろうという目処が立ったので。博多の方にもぜひ観ていただきたいですね。
ーー博多座についてはいかがですか?
堂本 博多座のステージは、本当にみんなが好きと聞くので、何がそこまでいいんだろうと。それを知ることが出来たらと楽しみですね。フライングの高さも変わるでしょうから、どういった光景になるのか、今までと違った光景も楽しみです。
植草 ご飯は旨いし、街はいいし、楽しみですねぇ。
内 僕も非常に楽しみです。明太子も楽しみですね。
ーー神田さんは?
神田 はい、すいません、あの異常に緊張してまして…。製作発表ってこんなに緊張するっけって…。
植草 俺より全然余裕だよ。
堂本 全然そんな感じなかったですけど…って、目が合うの2回目なんですけど(笑)。
神田 今日初めてお会いしたんです。
ーー神田さんの印象は?
堂本 出演していた舞台を観たことがあるんですけど、やっぱりすごい華があってお芝居をストレートに伝える方だなと。今から非常に楽しみです。何年も続いている作品なのでアウェイ感があるかと思いますが、稽古を重ねて早く馴染んでほしいですね。
神田 足を引っ張らないように頑張ります!
内 僕も、どアウェイなので今回もっと頑張ります!
ーー神田さんにとって馴染み深いところでの公演ですね。
神田 母だけでなく、親戚みんな博多にいるので非常に楽しみですね。久しぶりに連絡したら、みんな「『SHOCK』に出るんだって?!」って。影響力が凄いので改めて驚きました。
ーー光一さんはいつ頃から準備に?
堂本 来月から忙しくなりますね。
ーーロスにはどれくらい行かれるのですか?
堂本 だいたい1週間くらいです。ダメ元でお願いしたトラヴィスさんが快く受けてくださったので、そこからどんなものが生まれるか、僕らでは考えられないものが生まれるかもしれないので勉強してきたいと思います。
ーーいずれは海外公演を視野に入れてのことですか?
堂本 僕はその辺は全くわからないですね。その辺はとても受け身です(笑)。
ーージャニーさんのギネス記録にも貢献されている作品ですよ!
堂本 貢献したなんてとんでもないです。ジャニーさんの存在あっての僕らですから。
植草 「Youやっちゃいなよ」で、こうしてやってられるんだからな。
堂本 本当そうです。ネタにしたりしてますけど、頼るべきはジャニーさんですから。いつも最先端でどこからそんな案が生まれてくるんだって。僕らがジャニーさんの夢を叶えるなんて思わないですね。ジャニーさんの演出でやれることが、僕らにとって幸せなことですから。でもジャニーさんにしてもKinKi(Kids)にしても、記録を狙ってやってきた訳ではなくて、支えてくださる方がいるから記録が生まれるんだと思います。
ーーそれでは最後に意気込みをお願いします。
堂本 今回、博多座での初めての公演と帝劇で4ヶ月ロングラン公演になります。トラヴィスさんに振り付けていただいて、また新たな『SHOCK』になると自分も楽しみにしております。ぜひ多くの方に観に来ていただきたく、来られる方は楽しみにしてほしいと思います。
『Endless SHOCK』
作・構成・演出◇ジャニー喜多川
主演◇堂本光一
出演◇内博貴、町田慎吾、米花剛史、ふぉーゆー、石川直、神田沙也加、植草克秀(特別出演)
●2012/1/7~1/31◎博多座
<料金>A席 1,3000円 B席 9,000円(税込)
●2012/2/7~4/30◎帝国劇場
<料金>S席 1,2000円 A席 8,000円(税込)
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